デジタルワールドの冒険

デジモンアドベンチャー&02の考察とか

タッグテイマーズ②

前回の続きです。

 

アニメ02においてこの作品での冒険についてわかっている部分

・はじめて会った時は普通の優しい賢だったが、次に会った時はデジモンカイザーと呼べと言った。(02-21話)

・自分で消し去っていたデジタルワールドを初めて冒険したときの記憶を一部思い出す。(02-23話、遼も登場)

・2000年8月に何かがあったが、はっきり思い出せない。(02-33話)

・ミレニアモンから暗黒の種を受けたときのことを夢に見る。ワームモンはある程度覚えていたが、賢の記憶はあまりない。(02-43話、遼とミレニアモンも登場) 

 

 

この作品での出来事をアニメと繋がるよう考えてみます。

 

①ゲーム重視(:02アニメで賢の記憶があいまいなので、ゲームを優先で考えた場合)

 2000年3月に遼は賢の家でディアボロモンとオメガモンの戦いを目撃する(映画に登場した遼はファンサービス又はそっくりさんだと仮定)。そして数ヵ月後の夏、遼と賢の前にデジヴァイスやブイモンが現れ、デジタルワールドに行く(治と一緒にいたというのは賢の記憶違いとする)。ミレニアモンは子供たち全員が出会うことを恐れるが、一人でも欠ければ十分だと考え、デジタルワールドのいる選ばれし子供が2人(太一と遼)になった時点で世界を分断する。後はゲームのとおりのストーリー。

  しかし、これではこれまでに挙げられた多くの点が解決されてません。そこで、アニメでの描写を優先して考えてみました。

 

②アニメ重視

 2000年の春に遼は映画のように山中で、賢は家で兄と、それぞれディアボロモンとオメガモンの戦いを目撃する。その後、夏頃にミレニアモンが復活したことで、デジタルワールドの安定を望むものは再び遼を呼び出すと同時に、新たに資質を持った子供を呼び出そうとする。そして賢(と治)の前にデジヴァイスが現れ、デジタルワールドに行き、そこで初めて遼と出会う。他の選ばれし子供を呼ぶことや世界の分断といったゲームでの設定はなく、ずっと遼と2人でミレニアモンを倒すべく冒険をし、最後に暗黒の種を受ける。

 賢のD-3には、自分のパートナーでないデジモンでも(暗黒)進化させる機能がありました(02-9,10話)。賢のD-3は賢が望んだものであると光子朗は推測しています(02-33話)。ゲーム中で遼はこの時すでにD-3を所持していたため、パートナー以外のデジモンを進化させることができた可能性があるかもしれません。そして後に、賢がそれを真似しようとしたのかもしれません(アニメではD-3は賢のが最初で、それ以前は存在していなかった可能性のほうが高そうですが)。

 自身のデジヴァイスを持っていることや、遼といるならば戦いもそれほど困らなそうに思えます。アニメではミレニアモンを倒した時、遼の使っていたデジモンは映っていませんでしたが、さすがにワームモンだけでミレニアモンには勝てないでしょう。

 また、ゲームではアーマー進化やジョグレスも登場しますが、チンロンモンの話(02-37話)からデジメンタルが使われることは無かったと推測します。ジョグレスに関しては不明ですが、ゲームでのジョグレスはアニメ本編のものとは大分異なるものです。

 

 

 まだ疑問点・矛盾点は存在します。また、遼のことや当時の出来事をなぜ皆が覚えていないのかなどといった点はディーワンテイマーズのときに考察していきたいと思います。

 

 

 最後に、タッグテイマーズの感想についてです。アニメではわからなかったことがわかるという点で、アニメファンにはお勧めしたいのですが、(個人的に)前作以上にデータが消えやすい(気がします)。また、一人でプレイをする場合デジモンの育成は大変なので、完全体がやっとで究極体まで育てるのは相当苦労すると思います。ただし、知っている人はいるかと思いますが「まひ」が強いゲームで、特にフライモンの技「デッドリースティング」はチート性能です。ラスボスを1ターンで、敵味方互いに無傷の状態で終わらせることも十分ありえます。なので、クリアするだけならば難しくは無いです。忍耐がある人はぜひチャレンジしてみてください。

 

タッグテイマーズ①

今日8月3日はウィザーモンの命日です。

それと今回の記事を書いてて知ったのですが、2000年の8月3日にタッグテイマーズが発売されたそうです(※1)。このタッグテイマーズは以前紹介したアノード/カソードテイマーの続編に当たり、アニメ本編との繋がりが特に深い作品でもあります。

 

ストーリー

 2000年夏、ディアボロモンとオメガモンの戦いを目撃した賢と遼の前にブイモンが現れる。ディアボロモンが復活したので遼に来てほしいとブイモンは言い、賢もそれについていく形でデジタルワールドに行く。そこでは選ばれし子供たちが集まってからディアボロモンを倒しに行く予定だったが、ブイモンと遼は自分たちだけで充分だと言い先に行ってしまう。そしてあっさりとディアボロモンを倒した遼たちの前にミレニアモンが現れる。ディアボロモンは遼と他の子供たちを引き離し、永遠に出会わないようにするための布石に過ぎないとミレニアモンは言い、デジタルワールドをほとんどが同じ2つの世界(ミラーサイト)に分断する。その頃、待機していた賢たちのところへ太一がやってくるが、世界を分断する際の衝撃によって賢は町外れへ吹き飛ばされる。そこでワームモンと出会い、町へ戻ってきた賢は2つの世界の間に挟まれ動けなくなった太一とアグモンを目撃する。本来なら太一と遼が別々の世界に飛ばされたのだが、選ばれし子供でもない自分がいたことで太一が犠牲となったのだと賢は悔やむが、ゲンナイは「意味のない存在などない。太一がやるべきだったことを代わりに賢が2倍がんばればよい」と言う。遼と賢は2つの世界でそれぞれミレニアモンを倒し、デジタルワールドを元のもどすため奮闘するのだった。冒険の末に、ミレニアモン(及びムーンミレニアモン)を倒し太一を救出する。しかし、ミレニアモンは自身を倒すほどの力を持った子供たちに目を付け、最後の一撃として「暗黒の種」を放ち、自分の悪の力を残そうとする。それが賢に命中し、賢は深い傷を負ってしまう。しばらくして賢は目を覚まし、遼と太一は先に現実世界に戻ったが、賢はしばらくデジタルワールドで休んだ。しばらくして傷は治ったが、賢は「暗黒の種」のように冷たくなったとワームモンは言う。ワームモンは自分たちをかばいデジモンカイザーとなった賢を今度は自分が守っていくと決める。そして、いつの日か元の戻り、またみんなで冒険できると信じてついていくのだった。

 

 

指摘されている矛盾点として、以下の点が挙げられます。

・冒険の時期

 ディアボロモンとオメガモンの戦いは2000年の3月であったが、このゲームでは2000年の夏とされている。また、映画「僕らのウォーゲーム!」にも遼が登場しているシーンがあるが、賢と一緒でなく一人で(トルコの?)山中にいた。 

 

・賢の部屋や設定

 ゲームでは1人部屋のようだった。また、アニメでは賢(と治)の前に賢のデジヴァイスが現れたが、ゲームでは遼といる時にD-3(とブイモン)が現れ、賢は自身のデジヴァイスを所持していなかった。

 

・デジメンタル、ジョグレス

 本ゲーム内に全てデジメンタル、ジョグレスが登場しているが、アニメ02において賢は知らない様子だった。

 

・冒険のことを忘れている

 ED後、カイザーの姿となった賢が現れ、「この世界は僕が変えてみせる。僕はミレニアモンとは違う。僕はデジモンカイザーだ」と言う。しかし、本編ではミレニアモンのことを覚えていない。また、タイチとは直接会っているが、02ではお互い覚えていなかった。

 

 

 

 

その他個人的に思った疑問点

・戦い方

 今回のゲーム中では、遼は自分のデジヴァイスを手に入れたが、賢は遼についてく形でデジタルワールドに行ったので賢の分は無いです。ちなみに、デジヴァイスなしでデジタルワールドに行くことはアニメ02の1話では無理だと思われていましたが、最終話ではデジヴァイスを持つ者に同伴の形で可能でした。

 中盤からゲンナイが2つのミラーサイトを一瞬だけひとつに戻し、アイテムやデジモンをやり取りできるようになります。賢は前作の遼のときに考察したように、遼のデジヴァイスのもつ力の中でも限られた力のみを使ったり、進化の力をデジモン間でやり取りすることで戦かったのでしょうか。

 

・時の流れ

 アニメでは賢が初めてデジタルワールドに行ってから帰ってくるまで、現実世界ではそんなに時間がたっている様子はなかったですが、ミレニアモンを倒せるようになるにはかなり時間がかかるでしょう。

 ということはデジタルワールドの時間は再び現実世界よりも早く流れるようになっていたと考えられます。前作や次回作でもその傾向が見られるが、アニメの無印から02までの間ずっと早く流れていたとは考えにくいです(54話)。

 ミレニアモンが存在するとデジタルワールドの時間の流れが変わってしまう(本来のデジタルワールドの時の流れとも考えられますが(54話))のでしょうか。

 

・呼ばれた選ばれし子供は太一だけなのか

 ゲーム中でゲンナイはディアボロモンを倒すため選ばれし子供たちを呼び寄せていたが、作中で実際に来たのは太一だけだった。ミレニアモンも太一と遼の分断を目的としていました。

 しかし、ディアボロモンを倒すためだとすればオメガモンが適任なのは間違いないので、少なくともヤマトを呼ばない理由はありません。作中でも最初は子供たちをできるだけ呼び寄せようとしている様子でしたが、途中から太一と遼だけ来るといった感じになっていました。

 このときの冒険に無印組の子供たちがどれくらい関わっていたかは、重要ですが謎に包まれています。

 

 

 

次回は、上記の点を踏まえアニメとできるだけつなげてみようと思います。

 

アノードテイマー/カソードテイマー②

 


長くなったので2つに分けました。

 

〇この作品とアニメ本編を繋げるには

まずこのゲームで何が起きたかについて、ゲーム内では次のように説明されています。

 

・ミレニアモンの登場によってデビモンたちが復活。デジタルワールドやネットワークの時間軸が崩れてもうひとつの世界ができた(アグモン)

・ミレニアモンはデジタルワールドの時をゆがませ破壊した→悪のデジモンを倒し終わっていたはずの冒険が振り出しに戻り、本来倒していたはずのデジモンとの戦いに敗れ子供たちは捕まってしまった。(ゲンナイ)

・突如、デジタルワールドの闇の奥底に出現した暗黒デジモン、ミレニアモン。このデジモンの恐るべき力によって、平和な人間界に戻るはずだった太一やヤマトら、選ばれし8人の子供達は、囚われの身となってしまった。(ゲームの説明書)

 私はこれを、1999年の年末に本格的に活動を開始したミレニアモンが、アポカリモンを倒した後の太一たちの前に現れ、倒したはずの悪のデジモンを復活させ子供たちを捕らえたと解釈しました。しかしそうするといくつか矛盾点が出てきます。

 

 まず、太一たちは現実世界での何ヶ月も経過する中、デジタルワールドで捕まっていたことになり、そうなればさすがにニュースになるでしょう。しかし、この作品の冒頭で太一たちの存在はそれほど知られていないことが明らかになっています。

 次に、デジタルワールドと現実世界は一応別の世界ですので、1999年の年末にデジタルワールドだけの時間をアポカリモン戦直後まで巻き戻したと仮定します。すると現実世界にいる子供たちは干渉を受けずにすみます。

 しかし、この作品で救出され現実世界に戻った子供たちと巻き戻しの干渉を受けず現実世界にいる子供と、2人が現実世界に存在ことになるという疑問が生まれます。

 また、復活したデジモンの中にヴァンデモンがいましたが、実際はヴァンデモンは現実世界で敗れ(39話)、しかも生きています(02-48話)。

 

 このゲームでの出来事はミレニアモンが過去に介入したことでできたパラレルの世界での出来事にしてしまえば一番つじつまが合うでしょう。

 ゲーム中でもコウシロウとミミが現実世界に返った後、ゲンナイがテントモンとパルモンは彼らのデジヴァイスの力でこの地にとどまっていられたと言っていたり、ミレニアモン撃破後に太一と遼がそれぞれ別の世界に戻るような描写がありました(後のブレイブテイマーにおいてもパラレルワールドの存在や人間は別の世界に行くことができない旨が示唆されています)。

 

 

 しかし、できるだけアニメにつながるように考えたいです。そこで次のような解釈をしてみました。

・1999年大晦日にミレニアモンはその時に生きているデジモンを除き、デジタルワールド(地形や環境など)の時を巻き戻した(どれくらいまで巻き戻したか具体的にはわからないが、少なくともファイル島とサーバー大陸が存在しているので、スパイラルマウンテン形成以前)。

 さらに、かつてのボス級デジモンをミレニアモン自身が作り出した(この能力はブレイブテイマーでVRとして使用している)。ミレニアモンが作ったため、ボス級デジモン達もミレニアモンを敬った発言をしているのと考えられる。そして異常を感じたデジタルワールドの安定を望むもの(あるいは02の映画のチョコモンのようにミレニアモン自身)が再び太一たちを呼び寄せたがミレニアモンに負けてしまう。そして、遼とミレニアモンの戦いが始まった。

 また、ゲームでは救出された子供たちはパートナーを遼に託し現実世界に戻りましたが、アニメ版をみると捕まっている仲間を残して帰るような性格ではないので、実際は一緒に戦ったのではないでしょうか。

 

 まだまだ矛盾点はありますし、そもそもタイムパラドックスものをうまく説明すること事態が不可能ですので、半端な考察ではありますがこの辺りで。

 

 

 余談

 ちなみにこの作品では本編に先駆けて、ディボロモンやオメガモンなんかが登場し、他にも今では有名なデジモンの中にはここで初登場となったデジモンがいます。ディアボロモンのデザインが今と違ってたり、オメガモンがガルルグレイモンという名前だったりしますが。

(追記:ヴァリアブルや図鑑ではオメガモン表記になるらしいですが検証はできません。また、作中のセリフにおいてはガルルグレイモン表記とオメガモン表記の2パターンがあることを確認)

 

 

 個人的には面白いと思ったので興味のある人はぜひと言いたいところですが、データが消えやすいですし、今では手に入らないデジモンがいるので強くはお勧めできません。

 

 

    

 

 

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有名な(?)ガルルグレイモンへの言及

 

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オメガモンになってるパターンも

 

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デザインと必殺技に違和感が・・・

 

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キメラモン(究極体)

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スカルサタモン(究極体)

 

 

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限定版で見れる隠しダンジョンとアナライザー(ヴァリアブル発動は不可)

 

(追記)

ブイドラモンや関係するヴァリアブルを見ることができました。

 

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エアロブイドラモン

 

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ゴッドドラモン

 

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オメガモン

 

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ブイドラモンの攻撃&防御モーション

 

ヴァリアブルもアナライザーもオメガモンであることを確認しました。(ツノモンのセリフがガルルグレイモンのロムであっても同様)

 完全に個人的な想像にすぎないのですがのですが、開発段階ではガルルグレイモンの名前で登場させる予定が、途中でオメガモンに変更となり、ヴァリアブルとアナライザー部分は変更したものの、台詞で登場していることは忘れていて、そこだけはガルルグレイモンのままになってしまったのではないかと思います(ヴァリアブルの効果が正しく機能しないことがあるのも、変更等の影響があるんじゃないかと)


 

 





 

 





 

アノードテイマー/カソードテイマー①

あらすじ

 1999年の大晦日アグモンに助けを求められ秋山遼はデジタルワールドにやってきた。ムゲンドラモンとキメラモンが融合したことで誕生したミレニアモンによって、デビモンやエテモンといった倒したはずのデジモンが復活し、選ばれし子供たちとそのデジモンたちも捕まってしまった(アグモンのみゲンナイに助けてもらうことができた)。アグモンが言うには、アニメデジモンアドベンチャーでの冒険が振り出しにもどっった状態にあるらしい。遼は次々にボスを倒し、捕まった子供たちを救出して仲間を増やしていきます。ボスの順番はデビモン、エテモン、ヴァンデモン、ピエモンで、救出される子供とデジモンの順番は光子朗・ミミのコンビ、空・タケルのコンビ、ヤマト・丈・ヒカリのコンビ(ピエモンは誰も担当していない)。最後に、ミレニアモンを倒し、タイチを救出し、再びデジタルワールドを平和にするというストーリーである。

  ゲームなのでアニメと関係ないのではと思われる人もいるかもしれませんが、後に遼はアニメ本編や映画にも登場します。ミレニアモンもアニメ02に登場し、重要な役割を果たすことになります。アノードテイマーは1999年12月16日発売、対となるカソードテイマーは2000年1月20日に発売と(※3)、アニメ放映期間中に発売され、整合性の取れていない部分もあります。そこで、このシリーズを本編とつなげて考察していきます。

 

 

※3 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%83%A2%E3%83%B3_(%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%B3%E7%89%88)#.E7.A7.8B.E5.B1.B1.E9.81.BCV.S..E3.83.9F.E3.83.AC.E3.83.8B.E3.82.A2.E3.83.A2.E3.83.B3.E3.82.B7.E3.83.AA.E3.83.BC.E3.82.BA

 

 

アニメとつなげて考えたときの本作の疑問点

 

・遼はどうやってミレニアモンたちと戦ったのか

 本作品において遼は自分のデジヴァイスを所持しておらず、太一のデジヴァイスを借りることとなっています。しかし、元々太一のものなので遼には使いこなすことができず、聖なる力によって敵を仲間にする機能しか使えません。(これは、アニメでレオモンやスカモンなんかに対して発動した機能だと思われます。)

 しかしそんな状態でどうやって完全体や究極体と戦うことができたのか。ゲームのシステムでは成長期や成熟期で戦うのですが、アニメにおいてそれは不可能と言えます。

 また、遼にはヒカリのように謎の力でデジモンを進化させるような描写もありませんでした。さらに、ボスを倒すごとに救出される子供たちはパートナーデジモンを貸してくれますが、子供達は先に現実世界に戻りますので、一緒に冒険することもなかったようです。

 アニメでは聖なる光を浴びたレオモン(8話、13話)が、コントロールはしきれていないものの自力でサーベルレオモンに進化できました(47話)。また、チンロンモンには進化をさせる力(02-39話)があり、その力はデジモン間で受け渡すことも可能でした(02-43話)。

 まとめると、デジタルワールドから闇の力を取り除いてくことで、進化の力を持つ四聖獣の力を増やしたり、デジヴァイスの聖なる力で仲間にしたデジモンが一時的な進化をすること、その力を受け渡すなどすることで更なる進化をするなどして戦ったのだと考えます。 

 

 

・デジタルワールドの時間の流れ

 現実世界では遼がデジタルワールドに行く前に自宅が停電し、遼がデジタールワールドに行った直後に母親にブレーカーの様子を見るよう頼まれています。そして、事件が解決し現実世界に帰ってきた時には返事をしない遼を心配した母親が部屋にいる状態でした(もちろん母親は遼がデジタールワールドにいたことを知りません)。そのため現実世界では数分経っているかどうかと言うところでしょう。

 一方デジタルワールドではデビモン・エテモン・ヴァンデモン・ピエモン、そしてミレニアモンを倒しており、太一たちの夏の冒険と同じことを成し遂げています。アポカリモンが出現する前はデジタルワールドの1日は現実世界での1分とされていました(54話)。この計算では、1度は経験した出来事であることや最初から完全体や究極体になれたことを考慮してもかなりハイペースで冒険したことになります。また、現実世界に帰ってきた遼を見た両親は、遼が少し見ない間に大人になったみたいだと言っています(外見よりも精神面のことを意味していそうですが)。

 ですからこの時のデジタルワールドのときの流れは以前よりさらに早かったと考えられます。きりがよくなるよう考えれば、現実世界での1秒がデジタルワールドでの1日くらいでしょうか。

 

・ムゲンドラモンとキメラモンはいつ、誰が倒したのか。

 ゲンナイさん曰く、「キメラモンとムゲンドラモンは元々誤った目的で人為的に作られた融合デジモンである。太一たちとの戦いに敗れた後、互いに生き延びるために融合しミレニアモンとなった」。では元となったキメラモンとムゲンドラモンはいったい何者だったのでしょうか。

 ムゲンドラモンはダークマスターズの一員だったあのムゲンドラモンでしょう。ウォーグレイモンによって分解(?)されてしまったので別個体説もありますが、倒したと思ってもしぶとく生き延びていた例(ヴァンデモンやディアボロモン)もあるので、私はダークマスターズのムゲンドラモンであると考えます。

 一方キメラモンですが無印アニメには登場していません。倒したとすれば2回目にデジタルワールドに行った時ですが、ピノッキモンが倒されるまでは子供たちの行動ははっきりしており、戦う暇はなかったように思えます。ピノッキモンを倒した後からピエモンとの戦いまでの間は行動がはっきりしていない部分があり、戦う機会はこの頃にあったと思います。また、この期間に3手に分かれた子供たちの中でキメラモンに勝てそうなのはウォーグレイモンとメタルガルルモンです。キメラモンはこのゲームではムゲンドラモンと同等の強さがあり(ちなみにこのゲームでは究極体扱い)、02に登場した個体を見ても並の完全体より強いからです。おそらくですが、太一たちがムゲンドラモンと戦っている頃にヤマトが倒したのでしょう。特に、ヤマトはピノッキモンを倒してから闇の洞窟に入るまでの経緯が描写されてないのでつじつまが合わせやすそうです。そしてほぼ同じ期時に倒された2体が融合したものと考えます。

 また、このシリーズのデジモンアナライザーではアポカリモンとミレニアモンについて以下のような説明がなされています。(なお、アノード~ディーワンでアナライザーの説明文は基本的に同じ)

 

アポカリモン:ミレニアモンのあくのパワーがうみだしたナゾのデジモン。そのショウ

       タイをしるモノはミレニアモンのみである。

ミレニアモン:ムゲンドラモンとキメラモンがゆうごうしたデジモン。ジカンをマキも

       どせるノウリョクをもちタイチたちをオトしいれたちょうほんにん。

 更に、アポカリモンをGET(厳密にはヴァリアブルのひらめき)にはミレニアモンが必要になることからも、 少なくともこの段階では意図的に関連が持たせられていたと考えられます。

 

 ミレニアモンがアポカリモンをつくりだしたとすれば、ムゲンドラモン戦後のピエモン戦の頃にアポカリモンが火の壁の向こうから現れた(52話)という点とも合います。

 しかし、アニメにおいてはダークマスターズに力を与えたのはアポカリモンとされていることから(52話)、ムゲンドラモン撃破後にアポカリモンが誕生したとすれば矛盾が生じますし、小説版においてもアポカリモンは先代の子供たちに封印されていた設定です。

 アポカリモンは時空をゆがませますし(53、54話)、ミレニアモンも時間を操れるので時系列的な矛盾は無視できるかもしれませんが。

 ただ、「ミレニアモン」と「アポカリモン」というデジモンの登場自体はアニメよりこの作品のほうが早いですが、上記の設定がアニメで考慮されていたかは不明です。

 

 そもそもデジモンアナライザーも「鵜呑みにできない解説や、その他の媒体と整合性が取れないものが数多くあります。

 例えば、ディーワンテイマーズでゴールドブイドラモンはブイドラモンの変化形態だったのとして位置づけられていたが、後にブイモンのデジメンタルで進化体になったり、アポカリモンやディアボロモンが初期はウイルス種だったが、属性不明扱いになったりしてます。一番極端だと思ったのは、ムーン=ミレニアモンの必殺技『デス・クリスタル』は、公式図鑑だと肉体的な破壊力を持たないとされてますが、タッグ&ディーワンテイマーズの図鑑だと相手の肉体を粉々にするとされていたのですかね。

 

 

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続く

 

 

 

 

  

年表・時系列(仮)

年/月/日該当話数・映画・ドラマCD
1995 劇場版デジモンアドベンチャー
1999/8/1 1話~31話
1999/8/2 32話~35話
1999/8/3 35話~53話
1999/8/4 (53・)54話
1999/11 ドラマCD「2年半の休暇」・太一
2000/3/4 ぼくらのウォーゲーム!
2000/5 ドラマCD「2年半の休暇」・丈
2000/10 ドラマCD「2年半の休暇」・空
2001/4 ドラマCD「2年半の休暇」・光子郎
2001 ドラマCD「デジモンミステリーファイル」
2001/9 ドラマCD「2年半の休暇」・ミミ
2002/3 ドラマCD「2年半の休暇」・ヤマト
2002/4 02-1話
2002/8/1 02-17話
2002/8/2 02-17話
2002/8/3 02-17話
2002/12/24 02-38話
2002/12/25 02-39話~43話
2002/12/26 02-43話~45話
2002/12/27 02-46話
2002/12/28 02-46話
2002/12/29 02-47話
2002/12/30 02-47話
2002/12/31 02-48~50話
2003/3/25 ディアボロモンの逆襲
2003 ドラマCD「2003年春」
2027or2028 02-50話
 

 

デジモンアドベンチャーシリーズの大まかな流れです。

今回は、劇中で時期が明らかにされているもののみを示しましたので、ここに書かれている時系列はほぼ間違えないと思います。これにさらに今回は書かなかったこと出来事や考慮しなかった作品、WSのシリーズ等を加えたものを後で作成しようと思います。そのため今回は、(仮)としてあります。

 というわけで、次回からはWSのvsミレニアモンシリーズについてまとめていこうと思います。

 

 

 

キャンプとタケル

きっかけその2

 お金がなくなり、イッカクモンに乗ってお台場に帰るシーンを見て、タケルの家ってお台場じゃないよな?と思ったので、キャンプ前後のタケルの行動を考察してみました。

 

まずキャンプについてわかっていること

①非常食が3日分支給された(2話)

②お昼ごはんはまだで(2話)、太一だけが現実世界に戻った時の時刻は12時25分ころ(21話)

③八神家のカレンダーには8月1日から8月3日まで赤丸で囲まれキャンプと書いてある、(3日と4日の間には4:30と書かれている)

④多摩の方で雪が降ったという発言(32話)

⑤バスは3台で、関越自動車道から外環道路に入るときに大泉を通るルートで帰る予定だった(29話)

 

キャンプの場所は御神渓谷とされていますが(※1)、これは架空の地名だと思われます。しかし、④と⑤から奥多摩周辺がモデルになったとだと考えられます。

次にキャンプの日程についてですが、①より1日の昼食から4日の朝飯分or1日の昼食から3日の朝飯+予備で1日分のどちらかでしょう。私は最初前者だと思っていたのですが、②の八神家のカレンダーから判断するに後者だと思われます。

 

 

ここからが本題になります。

このキャンプの前後タケルはどこにいたのか、というよりヤマトの家にいたのかということです。02の17話でヤマトの家に来たタケルが、部屋が汚れている様子を見て「掃除しようか」と言います。その際ヤマトは「3年前も同じことを言った」と言い、

タケルも「3年前って、あのキャンプの日?」と聞きます。このことからキャンプの前、キャンプ場から戻ってきた日、あるいは両方ヤマトの家に泊まったと思われます。

 

 キャンプ場までの移動時間は⑤のとおりのルート検索をすると2時間ほどかかりそうです。また、②のとおり昼ごはんがまだで、尚且つその時点でテントまで張り終わっていた(1話)ことから、キャンプに出発したのはそれなりに早い時間だったのではないでしょうか。タケルは三軒茶屋付近に住んでいるようで(33話)、そこから来るとなればさらに朝早くに出発する必要があります。そうするとキャンプの前日はヤマトの家に泊まった可能性は高くなります。ただ、タケルは早起きできるようで6時には起きて朝ご飯を食べていることもありましたが(35話)。

 

 キャンプ帰りについてはどうでしょうか。お金がなくなり、イッカクモンでお台場に戻ったようですが、タケルの家はお台場ではありません。一度ヤマトの家によってお金を持って帰った可能性と泊まった可能性の両方が考えられます。帰った可能性としては、コウシロウがその日の夜にヤマトの家に電話をかけたシーンでタケルが映っていなかったこと位です(31話)。一方泊まった可能性としては、そもそも光が丘から一人別で帰ろうとする様子がなかったこと(30話)、次の日もお台場におり昔の名簿を所持していなかったこと(32話)、その日の帰りの会話の流れ(33話)が現実世界に戻ってきて最初の別れであると思われることです。 

 

 長くなりましたが結局のところタケルはキャンプの前後はヤマトの家に泊まっていったと考えます。

 ヤマトの父親がタケルに会った時(37話)は「久しぶり」と言うよりは「何でここにいるんだ?」と言った感じでした。キャンプ帰りは疲れて寝ていたようでしたから会ったとすればキャンプの前でしょうか。一方、タケルの母親がヤマトに会った時(39話)は久しぶりだったようです。ということは、キャンプ前にヤマトの家に行った時はタケルが一人で来たということでしょうか。確かに帰りも一人で帰れる感じでしたが(33話)、結構たくましく思えます。

 

 つらつらと考察しているうちに、どうでもいい気がしてきました。

 

追記

 小説版の設定だと、キャンプは1泊で、その前日にタケルはヤマトの家に泊まっていったようです。最もパンプモンと会うのが8月1日の夜だったりとアニメとの相違点も少なくないですが。

 

 

  

※1 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC02

 

デジタルワールドに行く前の子供たちの関係2

今回はヒカリ(無印)及び02組についてです。

 

ヒカリ(無印)

デジモンワールドに行く前からヒカリのことを知っていたと言えそうなのはソラです。ヴァンデモンに捕まっているタイチの両親とも面識があり(35話)、「ヤマトがヒカリと一緒にいる」と言うだけで話が通じていたこと(36話)などからそう判断できます。

 子供たちがヒカリが8人目だと知った際の反応は35~37話にあるのですが、それを見る限り皆タイチにヒカリという妹がいることは知っているようでした(タケルの反応は微妙でしたが)。ただし、デジモンワールドにいる間にタイチが他の子供たちにヒカリのことやタイチだけが現実世界に戻った時の出来事を話している可能性があるので、デジモンワールドに行く前からヒカリのことを知っていたとは言い切れません。逆に知らなかったとも言い切れないのですが。

 また、前回も述べましたがタイチの家と交流があったと思われるコウシロウは知っていた可能性が高いように思えます。

 

 

ここからは02組です

☆タケル

・一応デジタルワールドに行く前から02組全員と会って会話した(02-1話)

 

☆ダイスケ

・タイチはサッカークラブの先輩であり、ヒカリはその妹で元々同じクラスだったので互いに十分面識あり。同じサッカークラブだったソラもダイスケのことを知っていました(02-2話)

 

☆ミヤコ

・コウシロウはパソコン部の先輩で互いに面識あり。またイオリと同じマンションに住んでおり一緒に登校したり、パソコンの修理を頼まれるなどといった仲である。

・またタイチからのメールをみて同じ苗字のヒカリに伝えたことから(02-1話)名前や存在は知っていた模様。

・ヤマトのバンドグループの打ち込み(?)をコウシロウと手伝っているようで(02-29話)、これがデジタルワールドに行く前からなのかどうかについてはわからないが、ヤマトと交流があったかもしれない。

 

☆イオリ、ヒカリ

・すでに述べた関係くらいなので省略。

 

☆ケン

・有名人だったので皆に知られていた。WSのゲームではタイチと会ったことがあり、他の子供たちのことも知っていたと思われるが、それについてはまたの機会に。

 

 そもそもダイスケ・イオリは1999年のお台場での事件、ミヤコは2000年のディアボロモンの事件に関っていた(02-14話)ので無印組の何人かのことは知っていたかも知れません。また、小説やドラマCDではダイスケがヴァンデモンに捕まっていた時にタイチとは互いに見かける程度ですが接点があったようです。